赤外線通信機能は必要?スマホをリモコン化する方法と注意点を解説

スマホを家電のリモコン化するには!?赤外線コントロールについて GUIDE

スマホを家電のリモコン代わりにできれば、スマホひとつで家電を操作できるなど、さまざまなメリットがあります。

ただし、従来の家電は赤外線通信によるリモコン操作がほとんど。

そのため、こんな声が聞こえてきそうです。

「スマホに赤外線通信がないとリモコン化はできないのでは?」
「最近のスマホは赤外線通信が搭載されていないよね」

いずれも正しい意見ですが、赤外線通信機能がなくてもスマホをリモコン化する方法はあります。

そこで本記事では、スマホをリモコン化する3つの方法を解説し、そのなかでもおすすめのスマートリモコンについてメリットと導入する際の注意点を解説します。

「リモコンが増えすぎて管理が大変」
「置き場所を忘れたときに探す時間がもったいない」

このような悩みがある人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

家電のリモコンは赤外線通信が主流

家電は赤外線リモコンが主流

従来の家電は、赤外線通信でリモコン操作する製品がほとんどです。

インターネット接続可能な最新のスマート家電であれば話は別ですが、故障で使えなくなるなど必要性に迫られないかぎり、買い替えずに使い続けるかもしれません。

実際にスマート家電の普及状況がどれくらいなのか、総務省の「令和5年版 情報通信白書」を確認してみましょう。

2022年の調査結果では、スマート家電の世帯別保有率はまだ10%ほどです。

情報通信白書・情報通信機器の世帯保有率の推移

出典:総務省|令和5年版 情報通信白書|第11節 デジタル活用の動向

この結果から、スマート家電と従来の家電が混在している、あるいは従来の家電のみを使っているご家庭が多いのではないかと予想されます。

ちなみに10年ほど前、赤外線に代わるリモコンとしてRF方式のリモコンが登場しています。

遮蔽物に強く、対象に向けなくてもリモコン操作できるのがメリットですが、製造コストが高いこともあって赤外線リモコンほど普及していません

サーキュレーターのようにお手頃な値段で購入できる家電はとくに、コストのかからない赤外線リモコンで操作するタイプが多いでしょう。

スマホの赤外線通信対応状況は?

赤外線通信で操作する家電が一般的であるとして、そもそも赤外線通信機能を搭載したスマホは、現在どれくらいあるのでしょう?

iPhoneの場合

iPhoneは、発売当初から赤外線通信に対応していません。

いわゆる「ガラケー」と呼ばれた携帯電話が一般的だったころは、アドレス帳の交換などデータ送受信のための機能として、赤外線通信が一般的に搭載されていました。

しかし、iPhoneには赤外線通信を使わない「AirDrop」という独自の通信機能があります。

iPhoneユーザー同士に限定されますが、画像やアドレス帳を簡単に送受信できる便利な機能です。

そもそもiPhoneを起点に普及したスマホはインターネット接続ができるうえ、QRコードやSMSでもデータ送受信が可能な時代です。

赤外線通信を標準装備とする必要性がなくなってきているのが現状です。

Androidの場合

iPhoneの対応に倣うように、Androidスマホも2016年前後の製品から、赤外線通信機能は搭載していないのが一般的です。

ただし、一部の製品は赤外線通信機能を搭載しているケースがあります。

そのひとつが、「あんしんスマホ」と呼ばれるような、おもに高齢者をターゲットとしたスマホです。

「ガラケーに慣れ親しんだ世代でも簡単に扱えるスマホ」というのが売りなので、ガラケーと同様に赤外線通信によるデータ送受信機能も搭載されていることが多いです。

また、中国のメーカーXiaomi(シャオミ)には、赤外線通信機能を搭載した機種があります。

このように、Androidスマホであれば赤外線通信に対応した機種があるとはいえ、かなり限定的です。

スマホをリモコン化する3つの方法

スマホリモコン化するには?

家電やスマホの赤外線通信の対応状況を踏まえ、ここではスマホをリモコン化する3つの方法を見ていきましょう。

赤外線通信機能のあるスマホを利用する

赤外線通信機能が搭載されているスマホは、赤外線対応家電用のリモコンアプリをインストールすれば、スマホをリモコン化できる可能性があります。

中国メーカーのXiaomiが販売しているAndroidスマホには、赤外線通信機能付きの機種があり、「Miリモート」と呼ばれるリモコンアプリが標準でインストールされています。

MiリモートはXiaomi製のスマホ以外でもインストールでき、赤外線通信機能(IRブラスター)を搭載したスマホなら、かんたんな設定でスマホをリモコン化可能です。

ただし、スマホの赤外線仕様によっては操作できない家電があるなど、リモコン化できないケースもあります。

Miリモートのような赤外線リモコンアプリはほかにも存在しますが、家電メーカーとは関係のないサードバーティ製が多い点に注意してください。

対応しているのがTVのみだったり、アプリに広告が表示されたり、使い勝手は悪いうえ信頼性にも疑問が残るでしょう。

対応しているスマホが限られ、だれでも簡単に実現可能かどうかの観点で考えると、赤外線通信機能付きのスマホを利用する方法は現実味が薄いかもしれません。

スマート家電のアプリを利用する

スマート家電を利用している場合、赤外線通信機能ではなく、インターネット接続によるリモコン操作が可能です。

この場合はWi-Fiを利用して操作するので、iPhoneはもちろんAndroidでも、専用アプリが提供されていればスマホのリモコン化が可能です。

ただし、Wi-Fi接続可能なスマート家電のみなので、赤外線通信機能で操作する従来の家電は当然操作できません。

また、専用アプリは家電メーカーが提供しているので、そのメーカーから販売されているスマート家電以外は対応していないこともあります。

複数のメーカーを利用している場合、メーカー単位でアプリを切り替える必要も出てくることを考えると、家電のメーカーを統一していないと使いづらいでしょう。

スマートリモコンを利用する<おすすめ>

スマホのリモコン化でおすすめは、スマートリモコンです。

スマートリモコンは、赤外線通信方式の家電に対応しています。

スマートリモコンが、スマホと家電のあいだに入ってハブ(中継器)の役割を果たすので、スマホが赤外線通信に対応している必要はないのです。

スマートリモコンを利用するには、インターネットに接続可能な環境(Wi-Fi接続)が前提となるので、環境が整っていないご家庭はWi-Fiルーターの設置が必要です。

とはいえ、インターネットの利用率は今や80%超。

世帯別に見ても60代・70代といった高齢世帯でも70%を超えています。

情報通信白書・インターネット利用率(個人)の推移 情報通信白書・年齢階層別インターネット利用率

出典:総務省|令和5年版 情報通信白書|インターネット

インターネットの利用率はスマホの普及拡大が後押ししていることが予想されるので、どのご家庭でもWi-Fi接続ができるとは限りませんが、インターネットの利用に抵抗のない人が増えていることは確かでしょう。

スマートリモコンを導入すれば、スマホのリモコン化だけでなく、世帯ごとのライフスタイルに合わせた住宅環境にアップデートできるなどメリットが多いです。

Wi-Fi接続環境が整っていないご家庭は、スマホのリモコン化が良い機会かもしれません。

スマートリモコンを導入し、便利で賢い暮らし向きにアップデートしましょう。

スマートリモコンを利用するメリット

メリット

スマートリモコンは、スマホをリモコン化する以外にも導入するメリットがあります。

ここでは、以下5つのメリットをみていきましょう。

赤外線通信ができないスマホでもリモコン化できる

前述のとおり、スマートリモコンを導入すれば、赤外線通信に対応していないスマホでもリモコン化が可能です。

家電と赤外線通信を行うのはスマートリモコンの役割で、スマホはスマートリモコンを介して家電に操作を指示する仕組みだからです。

iPhoneでもAndroidスマホでも構いません。

リモコン化する手順も難しい操作は必要ありません。

リンクジャパンのeRemote5を例に挙げるなら、HomeLinkアプリをインストールし、アプリの画面表示に従ってeRemote5をペアリングすればセットアップ完了です。

さまざまな家電をスマホひとつで操作できる

スマートリモコンのメリットとして一番に挙がりそうなことが、リモコンの集約化です。

家電ごとにリモコンがあると、それぞれの操作でリモコンを変える必要があるうえ、リモコンが増えると置き場所が悩みの種になることも。

似たようなリモコンがいくつかあってどの家電のものか戸惑ったり、置き場所を忘れて探し回ったり、こんな経験をした人も多いかもしれません。

また、リモコンは電池式のものが多いですよね。

電池の消耗を気にしたり、定期的に電池を補充したり、ちょっとしたことですが意外に手間がかかるものです。

スマートリモコンなら、家電のリモコン操作はスマホひとつ

家電に対応したリモコンを探したり、電池を定期的に入れ替えたりする必要はありません。

リンクジャパンのeRemote5なら、スマホにインストールしたHomeLinkアプリで家電を操作します。

住宅のすべてをつなぐスマートホーム統合アプリHomeLink

HomeLinkアプリは、家電の操作はもちろん、家電の状況をスマホの画面ひとつで確認できるので便利です。

HomeLinkアプリは、以下の記事でくわしく解説しています。

特定の時間やシーンで家電を自動操作できる

スマートリモコンを導入すると、スマホのリモコン化だけでなく、家電を自動で操作できるようになります。

たとえば、活用しやすいのが照明です。

筆者の場合、夕方暗くなる前の時間帯に自動で照明を点け、寝る時間が近づくにつれて光を徐々に落とすように設定しています。

真っ暗な部屋で寝るのは苦手なので、寝る時間帯は常夜灯に自動で切り替え、睡眠中の時間帯に照明をOFFにして電気代を節約しています。

エアコンやサーキュレーターを帰宅時間や温湿度に合わせ、自動でONにすることも可能です。

気づいたときに自分で操作しなければならなかったことが、環境の変化や特定の時間帯に応じて自動で操作できるので、利便性は格段に上がります。

スマートスピーカーと連携すれば声で操作できる

さまざまな家電やIoTとリンクできるHomeLink

スマートリモコンを使うなら、スマートスピーカーの導入もぜひ検討してみてください。

スマートリモコンとスマートスピーカーを連携すれば、声で家電を遠隔操作できます。

「照明つけて」「TVつけて」と声をかけるだけで済むので、スマホも必要ありません。

家事で手がふさがっているとき、仕事などのデスクワーク中で忙しいときなど、重宝する場面は数多くあるでしょう。

ただしスマートスピーカーは、リモコンのすべての操作に対応しているわけではない点に留意してください。

ON・OFFなどの基本操作はカバーしていますが、それ以外の細かい操作はスマートスピーカーの仕様や対応家電によって異なるので、その場合はスマホで操作することを覚えておきましょう。

スマートスピーカーは、以下の記事でもくわしく解説しているので、あわせて読んでみてください。

住宅のスマートホーム化を手軽に進められる

スマートホームの活用事例

ここまで説明してきたように、スマートリモコンは赤外線通信で操作する家電に対応しています。

また、リンクジャパンのHomeLinkのようなスマートホーム統合アプリにより、さまざまなスマートデバイスと連動した操作が可能です。

つまり、スマートリモコンの導入は、自宅のスマートホーム化の第一歩を踏み出しているのと同じです。

スマートリモコンだけでなく、スマートカメラスマートロックスマートプラグなども導入すれば、安全性の向上や省エネも実現できます。

世帯の状況にあわせた住宅環境にする場合、家を建て替えたり大掛かりなリフォームが必要など、それなりのコストがかかります。

賃貸住宅の場合だと、たとえ住み慣れていても、引っ越して環境を変える必要があるかもしれません。

このようなコストや手間をかけなくても、スマートリモコンなどのスマートデバイスを導入すれば、自分の住みやすい住環境にアップデートできます。

スマートホームのできることやメリット・デメリットは、以下の記事でくわしく解説しているので、参考にしてみてください。

スマートリモコンを導入する際の注意点

注意事項

スマートリモコンを導入してスマホをリモコン化する際は、以下のような注意点があります。

それぞれみていきましょう。

家電に赤外線受信機能があるか

スマートリモコンが対応しているのは、赤外線受信機能のある家電です。

無線方式のRFリモコンやBluetoothリモコンには、対応していないケースが多いです。

また、赤外線受信機能のある家電でも、以下のようなケースではうまく動作しないことがあります。

  • スマートリモコンと家電の間に、壁や障害物がある場合
  • 赤外線信号が長すぎたり短すぎたり、特殊な構造が採用されている場合

いずれにしても、導入前にスマートリモコンや家電の製品仕様を十分に確認しましょう。

ちなみに、家電が赤外線受信に対応しているかどうかは、スマホのカメラで簡単にわかります

リモコンのボタンを押したときに、赤外線送信部分をスマホのカメラで撮影してみてください。

赤い光が見えたら、赤外線で家電と通信を行っていることになります。

赤外線は人間の目では見えませんが、スマホのカメラは人の目よりも感度が高いので、赤外線の赤い色が写るのです。

家電のリモコンが正常に動作するか

スマートリモコンは、家電のリモコンボタンで操作方法を学習します。

大手メーカーや人気の家電であれば、リモコンのプリセットデータが登録されているので、リモコンボタンによる学習なしでも操作可能です。

ただし、プリセットデータが用意されていない、あるいはプリセットデータが一部の操作のみの家電もあります。

この場合、リモコンがないと必要な操作を設定できない可能性があるので、元々のリモコンが正常に動作する状態のほうが安心です。

Wi-Fi環境が整っているか(特に2.4GHz帯)

スマートリモコンはWi-Fi環境での動作が前提となっています。

そのため、Wi-Fi環境が整っていない場合、Wi-Fiルーターの設置が必要です。

また、スマートリモコンの多くの製品が2.4GHz帯の周波数帯を対象とし、5GHz帯に対応している製品は稀です。

導入の際は、スマートリモコンの仕様と自宅のWi-Fi環境の確認や整備をしておきましょう。

スマートリモコンの有効範囲はどれくらいか

スマートリモコンは赤外線で家電を操作するので、有効範囲には限界があります

赤外線自体の有効範囲は25mくらいですが、住宅は壁や物など遮蔽物があるので、必ずしもその範囲で有効に働くとは限りません。

また、スマートリモコンの製品によって有効範囲は異なります。

リンクジャパンeRemote5の場合、10メートル四方が目安です。

こちらも事前にしっかり確認しておきましょう。

まとめ|eRemote5でスマホを赤外線リモコンの代わりにしよう

本記事では、スマホのリモコン化に焦点を当て、以下の観点で解説しました。

スマホをリモコン化する際、スマホの赤外線通信機能は必要ありません

スマートリモコンを導入すれば、赤外線通信に対応していないiPhoneでもリモコン化が可能です。

リンクジャパン製品のeRemote5であれば、iPhoneとAndroidどちらにも対応し、主要なスマートスピーカーにも対応しています。

また、スマートリモコンの導入は、スマートホーム化を進められるなどメリットが多いです。

生活が便利になるだけでなく、新しいライフスタイルを実現できるスマートホーム化を、スマートリモコンから始めてみてはいかがでしょうか。

リンクジャパンではeRemote5など、以下のようなスマートデバイスを取り揃えています。

  • スマートリモコン|eRemote5
  • スマートカーテン|eCurtain
  • デジタル温湿度計|eSensor2
  • 二酸化炭素濃度計|eAir
  • ペット見守りカメラ|eCamera2

生活改善やより豊かな暮らしの実現に、ぜひご活用ください!