IoT技術の発展は現代社会に大きな変革をもたらし、今やIoTチップはスマートフォンを始めとして身の回りのさまざまなモノに搭載されています。
しかし、製品にIoTチップを導入するには、まだ数多くの課題がともなうことも事実です。
そこで本記事では、IoTチップの概要や導入でネックになる課題に触れたうえで、それら課題の解決に最適なリンクジャパンのIoT化サービスを紹介します。
IoTチップとは
IoTチップは、IoTデバイスの中心的な役割を果たすマイクロコントローラやプロセッサのことを指します。
これらのチップは、センサーからのデータの収集やデータの処理、そしてクラウドやほかのデバイスへのデータの送信などの基本的な機能を有します。
また、IoTチップはそのサイズや消費電力、処理能力などの特性により、さまざまな用途やデバイスに適応可能です。
以降では、IoTチップの種類や実現可能なことなど、より深堀りしてみていきましょう。
IoTチップの種類
IoTチップは、その機能や用途に応じて、さまざまな種類が存在します。
おもなIoTチップの種類とその特徴を表にまとめてみました。
種類 | 特徴 |
---|---|
マイクロコントローラ (MCU) | 組み込みシステムで広く使用される小型のコンピュータチップ。低消費電力で動作し、センサーからのデータ収集や簡単な処理を行うのに適している。 |
通信チップ | IoTデバイスがネットワークに接続するためのチップ。Wi-Fi・Bluetooth・ZigBeeなど、さまざまな通信技術をサポートする。 |
センサーチップ | 環境や物理的な変化を検出するためのチップ。温度・湿度・動き・光などを検知するさまざまなセンサーが組み込まれている。 |
これらのチップは、IoTデバイスの性能・機能・用途に応じて選択されて組み込まれます。
近年の技術の進化が、より高性能かつ低消費電力なチップの製造を実現可能にし、IoTデバイスが普及する要因のひとつになっています。
IoTチップの導入により実現できること
IoTチップの導入により実現できることは、おもに以下の5点です。
- リアルタイムデータの収集
デバイスが即時の判断や対応が可能となり、効率的な運用を実現 - リモートモニタリング
遠隔地からのデバイスの監視や操作を実現 - エネルギー効率の向上
デバイスの動作を最適化し、エネルギー消費の削減を実現 - 高度な分析と予測
収集されたデータを基に、トレンドや需要の予測や戦略的な意思決定サポートを実現 - セキュリティの強化
データの漏洩や不正アクセスなどの高度なセキュリティ機能の実現
これらIoTチップで実現可能な機能は、ビジネスや生活の質の向上・コスト削減・新しいビジネスモデルの創出など、さまざまな分野でメリットをもたらします。
IoTチップの市場動向
IoTチップの市場動向も確認しておきましょう。
2022年に約148.1億ドルまで成長した世界のIoTチップの市場価値は、2030年までに約352.8億ドルに達すると予測されています(株式会社SDK調べ)。
この成長の背景には、健康・家電製品・産業など、さまざまな分野で飛躍的にIoTデバイスの普及が増加したことにあります。
技術的進歩でいえば、MITの研究者によるセキュリティチップの開発や5G技術の導入も市場の成長を後押しをしているといえそうです。
日本でも、政府主導で目指している未来社会「Society 5.0」を軸に、AIとIoTを駆使した世の中の新しい仕組みを実現する動きが活発です。
IoTチップ市場が今後ますます成長していくことは間違いありません。
IoTチップ導入の身近な例
IoTチップの導入は、私たちの日常生活の中でさまざまな形で実現されています。
以下、IoTチップが導入されている身近な例をいくつか紹介します。
事例 | 概要 |
---|---|
スマートホームデバイス | スマートスピーカー・スマート照明・スマートロックなどの家庭用デバイス。スマートフォンや人の声による指示を受け取って動作する。 |
ウェアラブルデバイス | スマートウォッチやフィットネストラッカーのこと。ユーザーの活動量・心拍数・睡眠パターンなどのデータを収集し、分析を行う。 |
スマートシティ | 都市のインフラにIoTチップを組み込むことで、交通渋滞の解消・エネルギーの効率化・公共サービスの最適化などを実現する。 |
スマート農業 | 土壌の湿度や温度、光の量などのデータをリアルタイムで収集し、最適な農作物の育成をサポートする。 |
これらの例からもわかるように、IoTチップの導入は私たちの生活をより便利で快適にするための重要な役割を果たしています。
今後も、さまざまな分野でのIoTチップ導入が進められていくことでしょう。
IoTチップの導入でネックになる課題
IoTチップの導入には多くのメリットがある一方、いくつかの課題も存在します。
ここでは、それらの課題について解説していきます。
IoT化やIoTチップ導入に必要なノウハウ
IoT技術の導入やIoTチップの実装には、以下のような特定のノウハウや知識が必要です。
必要なノウハウ・知識 | 概要 |
---|---|
デバイスの選択 | 製品のIoT化の目的に沿ったチップの種類を正確に選択するためのノウハウ |
セキュリティ | 暗号化、認証、アクセス制御などのセキュリティ技術の知識 |
データ管理 | データベースの選択や、データの収集・保存・分析の方法に関する知識 |
ネットワーク接続 | Wi-Fi・Bluetooth・LoRaWANなど、使用する通信技術に応じたノウハウ |
プラットフォームの選択 | 使用するプラットフォームの特性や機能を理解し、プロジェクトの要件に合わせて選択できるノウハウ |
デバイス間の連携 | 異なるデバイス間の互換性やデータの統合方法に関する知識 |
これらは製品をIoT化するうえで重要な要素なので、ノウハウ・知識が蓄積されていない環境では、製品IoT化プロジェクトのスタートからつまづいてしまう可能性があるでしょう。
IoTチップ導入の初期投資と開発期間
IoTチップの導入に必要な初期費用と開発期間は、「できるだけ安く短期間で」がベストでしょう。
そのためにも、初期投資と開発期間がどれくらい必要かをある程度把握しておくことが必要です。
初期投資には、ハードウェア購入・ソフトウェアライセンス・インフラ構築・セキュリティ対策などのコストが含まれ、これらは使用するIoTチップやプラットフォームによって変わります。
開発期間は、プロジェクトの規模・使用技術・開発チームのスキルにより、数週間から1年以上変動する可能性があります。
さらに、市場調査や技術選定などのフェーズも時間とコストがかかるため、正確な予測は難しいケースもあるでしょう。
IoTチップの導入を考える際は、これらを考慮して計画的に進める必要があります。
しかし、コストの問題は製品を提供する価格にも影響するため、企業にとって特にナーバスな要素です。
計画段階で費用対効果を期待できない場合、製品のIoT化の一歩をなかなか踏み出せないケースもあるでしょう。
ほかのIoT機器との連携性の高さ
今日、多種多様なIoTデバイスが市場に出回っているため、それらのデバイス間でのスムーズな連携が求められています。
そのため、ほかのIoT機器との連携性は、利用する側にとって非常に重要な要素です。
IoT機器の連携性の高さを評価する要素には、たとえば以下があります。
- 採用している規格・プロトロコル:IoT機器のシームレスな連携を実現する共通の規格(Matter)やプロトコルを利用しているか
- 提供されているAPI(Application Programming Interface):IoT機器の連携を容易にするツールやプログラムが提供されているか
- 互換性:多種多様に存在するほかのIoT機器と互換性のある仕組みになっているか
- 拡張性:将来的な拡張性を考慮し、柔軟に連携できる仕組みになっているか
連携性の高さは、利用する側の使い勝手や、IoT化した製品をふくめたシステム全体の効率性・拡張性にも影響してきます。
適切な連携を実現するには、上記の要因を考慮する必要があるものの、ノウハウが蓄積されていない場合は判断に迷うケースが多々あるでしょう。
製品のIoT化を簡単に実現するリンクジャパンのサービスを紹介
製品のIoT化を実現するためには、さまざまな課題があることがわかりました。
これらの課題をスピーディに解決するには、専門知識を有する企業のサポートが必要です。
当社リンクジャパンでは、製品のIoT化をサポートするサービスを提供しています。
ここでは、そのサービスの特徴やメリットについてくわしく解説していきます。
企画から製品化まで手厚くサポート
リンクジャパンでは、IoT製品の企画から製品化までを一貫してサポートするワンストップサービスを提供中です。
IoT製品化では以下の3ステップで手軽に行え、製品リリースまでに必要なサポートをリンクジャパンが強力に対応させていただきます。
スマートホームサービスを中心に、IoT業界で長年培ってきたノウハウと知識をフル活用し、お客様のご要望に沿った製品のIoT化を迅速に進めさせていただきます。
低コストかつスピーディーに製品のIoT化を実現
一般メーカーに製品のIoT化を依頼した場合、製品企画自体で1ヶ月かかる可能性があります。
一方で当社リンクジャパンに製品のIoT化をサポートさせていただければ、企画は1週間程度、製品のリリースまでは最短1ヶ月で実現可能です。
すでに多くの企業様との実績があるため、モジュール選定・クラウド構築・アプリ開発などの各プロセスを短期間で済ませられる点に特徴があります。
一般メーカーでは製品リリースまでに1年以上かかるケースがあることをふまえると、期間・コストともに大幅に削減可能です。
HomeLinkアプリひとつで多種多様なIoT機器と連携
当社のIoTチップを組み込むと、IoT製品の連携性の課題も解決できます。
多種多様なIoT機器との連携を可能にするのが、スマートホーム統合アプリHomeLinkです
HomeLinkは「家のOS(HomeOS)」をコンセプトとして開発された統合アプリで、PCにとってのOSであるWindowsを思い起こしていただければ、HomeLinkが果たす役割をイメージしやすいでしょう。
多くの企業とアライアンス提携を結んでいるため、スマートホームサービスなどのIoTシステムをスムーズに構築可能です。
アライアンス事例については、以下のページを参照していただけると、よりくわしい情報をご確認いただけます(動画紹介も有り)。
◆リンクジャパン公式サイト:Alliance(他社連携)
またHomeOSとHomeLinkの詳細は、以下の記事でもくわしく解説しているので、ぜひ一度目を通してみてください。
リンクジャパンが選ばれる理由
当社リンクジャパンは、IoTやスマートホーム関連事業でさまざまな企業とお付き合いさせていただいております。
当社を選んでいただける理由は
- 国内初のスマートホーム専門企業であること
- 自社製品ラインナップ国内最多
- 累計販売台数40万台以上
- 国内初技術を多数リリース
など、IoT業界における数々の実績が要因であると考えております。
IoT化で解決すべき課題のノウハウと経験は、国内随一と自負しておりますので、製品のIoT化でお悩みの場合はぜひ一度ご相談ください。
まとめ:製品のIoT化ならリンクジャパンにお任せを!
IoT技術は、現代のビジネスや生活を大きく変えるポテンシャルを持っています。
過去には類を見ないビジネスの創出やライフスタイルの革命に、欠かせない存在といえるでしょう。
しかし、製品のIoT化にはいくつかの課題がともないます。
当社リンクジャパンは、豊富なノウハウと実績をベースにこれらの課題を速やかに解決し、製品IoT化の成功に向けてフルサポートさせていただきます。
製品のIoT化は、数々の大手企業様とも取引実績のある当社リンクジャパンに、ぜひお任せください!