「タイパ」といえば、2022年の三省堂主新語大賞を受賞した、現代生まれの新しい言葉です。
特にZ世代が重視する効率化の概念・考え方として知られていますが、世代によっては賛否両論分かれるところでもあります。
過度な「効率化」は、必ずしも良い印象を与えません。
しかし、私たちの仕事や日常生活における効率と生産性の向上を考える際、タイパ思考は重要な役割を果たすことも事実です。
特に仕事の面で、「もっと効率よくこなしたい」「無駄なくテキパキ終わらせてプライベートを充実させたい」と考えている人とは相性が良さそうです。
そこで本記事では、タイパとはなにかを説明したうえで、タイパが良い仕事を実現するためのポイントをスマートホームの活用方法も交えて解説します。
新しい効率化の概念「タイパ」とは
まずは「タイパとは」について、以下の観点で掘り下げて解説していきます。
タイパの意味と使い方
タイパは「タイムパフォーマンス(Time Performance)」の略で、時間を効率的に活用することを意味します。
辞書ではたとえば、以下のように解説されています。
かけた時間に対して得られる成果。また、短い時間で効率を上げようとすること。時間対効果。タイパ。「—が高い」
引用元:goo国語辞書
「タイパが良い(高い)」とは、時間を上手く使えて効率が良い状態。
逆に「タイパが悪い(低い)」とは、時間の使い方が効率的ではない状態です。
使い方の例としては、「このプロジェクトのタイパが良いため、期限内に余裕を持って完了できた」といった感じですね。
また、以下のような複合名詞でも使われることが多いです。
タイパの具体例
タイパは新しい言葉ですが、日常生活のさまざまな場面にすでに溶け込んでいます。
タイパが良い身近な例を以下に挙げてみました。
タイパが良い身近な具体例 | 説明 |
---|---|
動画の倍速視聴 | 再生時間を倍速にし、視聴時間を短縮することで、別動画の視聴やほかの作業に使える時間を確保できる。 |
YouTubeの切り抜き動画や ショート動画の視聴 |
ライブ配信や動画のなかから、選りすぐりのシーンを抜き出した動画。 本編よりも短時間で要点のみを効率よく伝える(視聴する)ことができる。 |
書籍の要約サービスの活用 | 代表的なのはflier(フライヤー)。YouTube動画でも、書籍要約をメインコンテンツとしたチャンネルが多数ある。 本を一冊丸々読まなくても、内容を短時間で理解できる。 |
完全栄養食の摂取 | 栄養価の高い冷凍食品や完全食などにより、食事の準備や摂取時間を短縮可能。 この手の冷凍食品を扱った定期宅配サービスも登場している。 |
ネットショッピングの利用 | Amazonに代表されるようなインターネットでサービスや商品を購入することで、移動時間や荷物の持ち歩きが不要。 最近では、コンビニやスーパーもネットショッピングに対応している。 |
ながら作業(マルチタスク) | メインの作業と並行して別の作業を行うこと。 近年は動画のサブスクサービスが一般的になったこともあり、動画を視聴しながら料理や仕事を行う「ながら見」をするケースが多い。 |
ショートカットキーの活用 | マウス操作よりもキーボード操作をメインにしたほうが、PC作業の高速化・効率化を図れる。 一番わかりやすい例だと、コピーの「CTRL+C」やペースト(貼り付け)の「CTRL+V」など。 |
会議・面接・セミナーのオンライン化 | 会議室や面接会場を押さえたり、移動したりすることなく、ミーティングや面接をリモートで行える。 コロナ禍の影響もあり、Web会議やWeb面接は一般的になってきた。 Webで行うセミナー(ウェビナー)も数多く開催されている。 |
ここに挙げた例を見てもらうとわかるように、ほとんどがITなどのデジタル技術に関連したものです。
あとでも解説しますが、タイパはデジタル技術中心の現代社会と非常に親和性が高い概念なのです。
ChatGPTなどの生成AIの活用も、タイパが良い具体例に入るでしょう。
「コスパ」「スぺパ」との違い
タイパとよく似た言葉に、「コスパ」と「スぺパ」があります。
「コスパ」は「コストパフォーマンス(Cost Performance)」の略で、費用対効果の良さを意味します。
商品の価格と品質や満足度とのバランスを評価する際に使うことが多いですよね。
「スぺパ」は「スペースパフォーマンス(Space Performance)」の略で、限られた空間をいかに効率的に利用するかを指します。
住居やオフィスのレイアウト、収納の工夫などに関連して使われることが多いでしょう。
つまり、「タイパ」「コスパ」「スぺパ」は着眼点がそれぞれ違うものの、いずれも効率性を重視する概念であることに変わりはありません。
広まった背景はZ世代とデジタル技術の発達
「タイパ」の概念は、特にデジタルネイティブであるZ世代を中心に広がりました。
Z世代は、スマートフォンやSNSが普及する時期に生まれ育った世代なので、デジタル技術の活用に慣れています。
また、保守的な価値観を持ち、費用や時間に対するパフォーマンスの意識も強いそうです。
情報の迅速な処理と時間の効率化に敏感なので、タイパの概念が重視される傾向にあるのかもしれません。
ただし、このようなZ世代の効率重視な生き方を否定的に見る人もいます。
タイパが注目され始めたころによく取り上げられたのが、動画の倍速視聴です。
「倍速で見るのは作品の冒涜にあたる」などの意見を、SNSでよく見かけましたよね。
このようなネガティブな意見を中心にSNSやメディアを通じて議論が活発になり、社会的に注目される言葉に成長しました。
一方で、インターネットを始めとするデジタル技術は、「タイパ」の考え方と非常に相性が良いです。
インターネットとデジタル技術の発達により、世の中には人間一人では処理しきれない膨大な情報で溢れています。
スマートデバイスやクラウドサービスなどのデジタル技術は、これら膨大な情報の迅速なアクセスや効率的な管理を可能にし、時間の節約を実現しています。
つまり、デジタル技術が日々進化する現代社会と、その進化の過程で生まれ育ったZ世代の特徴がうまく融合して「タイパ」という概念が生まれたのではないでしょうか。
タイパ疲れになるデメリットもあり
タイパは多くのメリットを提供する一方で、デメリットも存在します。
代表的なデメリットが「タイパ疲れ」という現象です。
タイパ疲れとは、効率性と時間の節約を過度に意識しすぎ、精神的に疲れてしまう状態のこと。
こうなってしまうと、パフォーマンスは逆に低下してしまいます。
タイパを意識して効率を追求することは、決して悪いことではありません。
しかし効率の追求だけでなく、休息やリラクゼーションも適度に取り入れるなど、肉体と精神のバランスを保つことも重要でしょう。
タイパが良い仕事を実現するためのポイント
タイパが良い仕事を実現するには、具体的にどうすればいいか気になりますよね。
ここでは6つの重要なポイントを、スマートホームに必要なスマートデバイス(家電)の活用方法を交えながら見ていきましょう。
時間管理を徹底する
無駄なく効率的に時間を使うには、時間管理を徹底しましょう。
そのためには、仕事の洗い出しと優先順位の明確化が重要です。
その際、「締め切り効果」という人間の心理効果を利用するのも有効です。
締め切りを設定すると、締め切りまでの日数をベースに作業を進めるようになります。
守るべきゴールが決まっているので、作業のスピードと集中力も、その分高まると言われています。
このような時間管理では、スマホの活用が欠かせないでしょう。
ただし、リモートワークで自宅作業が多い人は、スマートスピーカーの利用がおすすめです。
声の操作のみで必要な仕事をリマインドとして登録でき、設定した時間にアラームなどで知らせてもらえます。
スマホでもAIアシスタントに頼めば可能ですが、複数のアプリが起動中の場合など、なかなか応答してくれないこともあります。
人によってはストレスを感じるかもしれませんね。
その点スマートスピーカーは、利用者の声を聞くことが仕事なので、いつでも聞き取ってくれるので安心です。
スマートスピーカーの詳細は、こちらの記事でくわしく解説しています。
睡眠の質を上げる
タイパが良い仕事をするには、良質な睡眠をとりましょう。
質の良い睡眠は集中力や創造性を高め、翌日のパフォーマンス向上に直結します。
睡眠の質を上げるには、サーカディアンリズムや照明効果を活用するのがおすすめです。
サーカディアンリズムにあわせて生活できれば、良質な睡眠を得られやすいです。
ただし、習慣化した生活リズムを改善するのは簡単ではありません。
そこで活用したいのが、スマート照明です。
スマート照明は、時間帯に合わせて色温度や明るさを自動で調整できるので、自然な睡眠導入をサポートできます。
さらに、スマートウォッチやスマホの睡眠アプリを活用するのもいいでしょう。
睡眠パターンを計測すれば、熟睡できているのかどうかなど、日々の睡眠の質を分析できるので、睡眠の質向上に役立ちます。
睡眠の質向上については、こちらの記事でよりくわしく解説しているので参考にしてみてください。
快適な職場環境を保つ
タイパの良い仕事を実現するためには、快適な職場環境も不可欠でしょう。
快適な職場環境がもたらすおもな効果は以下のとおりです。
これらの環境要素をスマートホーム技術を使って管理すれば、快適な職場環境を保つのに役立ちます。
たとえば、仕事の集中力を高めるには、青白い光の昼白色か昼光色が良いとされています。
スマート照明であれば、集中したい時間帯と休みたい時間帯でメリハリをつけるような自動調整が可能です。
快適な温湿度は、スマートエアコンやスマートリモコンと連動したエアコンにくわえ、サーキュレーターや加湿器を併用して効率よく保つのがいいでしょう。
また、二酸化炭素濃度を計測できるスマートデバイスを活用すれば、適切なタイミング(1,000ppm以下)で換気できます。
スマート照明の詳細は、こちらの記事でくわしく解説しています。
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栄養バランスを意識した食事をとる
栄養バランスが取れた食事は、体と脳の両方にエネルギーを提供し、集中力と生産性を高めます。
適切な栄養摂取は、長期的な健康維持にもつながるので誰もが気にしたいところですよね。
お手軽なのは、前述のタイパ飯で済ませることです。
しかし、食事は美味しい手料理にこだわりたい人もいるでしょう。
そんな人には、スマートキッチンスケールがおすすめです。
スマートキッチンスケールは、食材の重量を正確に量れるだけでなく、栄養摂取量も把握できます。
また、スマート冷蔵庫であれば、賞味期限前の食品を知らせてくれたり、食材からレシピを提案してくれたりします。
栄養管理の目的で、スマートウォッチやスマホのアプリを活用するのもいいでしょう。
休憩と運動を適度に取り入れる
タイパが良い仕事をするため、常日頃から休憩と運動を適度に取り入れましょう。
仕事の合間の適度な休憩は、心身のリフレッシュに役立ち、集中力を再び高められます。
また、定期的な運動は体力と精神力の両方を強化するので、心身ともに安定して日々の仕事をこなせる状態を維持できます。
スマートスピーカーやスマホを使えば、休憩時間を設定して定期的なストレッチやリラクゼーションの時間を取るタイミングを作れるでしょう。
また、スマートウォッチやフィットネストラッカーであれば、運動量の計測と目標達成のためのアドバイスを提供してくれます。
仕事と趣味のバランスをとる
ストレスの多い現代社会に生きる私たちにとって、仕事と趣味のバランスをとることは非常に重要です。
過度なストレスを抱えたまま過ごしていると、精神的にも病んでしまう可能性があります。
仕事とプライベートにメリハリをつけ、プライベートの時間はリラックスしたり、趣味に打ち込んだりするのがおすすめです。
スマートデバイスを活用すると、ストレス軽減につながるリラックスした空間を作り出せます。
ゆっくりしたいときは、スマート照明で落ち着いた雰囲気を演出したり、スマートスピーカーに「リラックスできる音楽を流して」と頼んだり。
落ち込んでいるときは、スマートスピーカーに「元気の出る音楽を流して」とお願いするのもいいでしょう。
気分転換にクイズを出してもらうのもいいかもしれませんね!
読書が趣味の人は、スマートスピーカーに電子書籍の読み上げやオーディオブックの再生をお願いすれば、体を休ませながら読書を楽しめます。
まとめ:タイパ×スマートホームで生産性の高い仕事を実現しよう
本記事では、タイパとはなにかを説明したうえで、タイパが良い仕事を行うために重要なポイントを解説しました。
重要なポイントでは、スマートホームに欠かせないスマートデバイスの活用方法も紹介しました。
タイパとスマートホームを組み合わせれば、仕事の生産性はより大きく向上する可能性があります。
ただし過度なタイパ重視は、健康やメンタルに影響が出る可能性もあるので、適度な休息とプライベートの充実にも目を向けましょう。
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