建築資材の高騰が続く昨今、住宅業界は大きな転換点を迎えています。
2024年も高騰は続くと予測される中、新たな戦略が必要です。
その解決策として注目したいのがスマートホーム化。
AIやIoTを活用したスマートホームは、物件価値の最大化に貢献します。
本記事では、建築資材高騰の背景や今後の動向にくわえ、その対策としてスマートホーム化を提案します。
さらに、ホームIoT業界No.1のソリューション「eLife」も紹介。
住宅の未来を左右する重要なトピックを、徹底的に掘り下げていきます。
建築費の推移:2024年の最新動向
国土交通省の建設工事費デフレーターによると、建築費は2020年以降上昇傾向にあります。
年度 | 建設総合 | 住宅総合 | 木造住宅 | 鉄骨住宅 |
---|---|---|---|---|
2015年度 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100.0 |
2016年度 | 100.3 | 100.3 | 100.4 | 100.0 |
2017年度 | 102.2 | 102.1 | 101.9 | 102.0 |
2018年度 | 105.5 | 105.1 | 104.7 | 105.1 |
2019年度 | 108.0 | 107.4 | 107.0 | 107.3 |
2020年度 | 108.0 | 107.3 | 106.9 | 107.1 |
2021年度(暫定) | 113.2 | 115.1 | 115.9 | 113.6 |
2022年度(暫定) | 120.2 | 122.1 | 122.3 | 121.8 |
2023年度(暫定) | 123.2 | 123.4 | 122.2 | 124.8 |
2015年度を100とした場合、2023年度(暫定)の建設総合指数は123.2まで上昇しています。
これは2015年と比較して、約23%のコスト増加を意味します。
特に注目すべきは、2021年度から2023年度にかけての上昇です。
木造住宅では2023年度に122.2、鉄骨住宅では124.8とさらに高い値を示しています。
この上昇は、資材価格の高騰や人件費の上昇、そして世界的な経済情勢の変化が複合的に影響していると考えられます。
建築資材の高騰は、なぜ?原因を4つの観点で整理
建築資材高騰の原因は、おもに4つあります。
それぞれ具体的にみていきましょう。
ウッドショックとアイアンショックの影響
ウッドショックは、2020年以降の世界的な木材不足と価格高騰を指します。
コロナ禍でのリモートワーク増加による、欧米の住宅需要急増がおもな要因です。
一方アイアンショックは、鉄鋼材料の価格高騰現象です。
中国の経済回復による需要増加や、世界的な鉄鉱石の供給不足が原因。
日本は木材の約6割を輸入に依存しているうえ、鉄鉱石は100%輸入に頼っています。
そのため、建築コストが増加し、工期の延長や住宅価格の上昇につながっています。
参考:林野庁|第1部 第3章 第1節 木材需給の動向(2)
参考:公益財団法人日本海事センター|わが国の暮らしと輸入依存率
世界情勢(ロシア・ウクライナ戦争、円安)の影響
2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻は、建築資材の価格高騰に大きな影響を与えています。
ロシアは世界有数の木材・天然ガス・石油の輸出国であり、戦争による供給途絶と経済制裁が価格上昇を招きました。
同時に、日本円の急激な下落も建築資材高騰に拍車をかけています。
2022年には1ドル150円を超える水準まで円安が進行しました。
そのため、現在でも円安で輸入コストが上昇し、資材価格の高騰につながっています。
さらに、世界的なエネルギー価格の上昇によってガソリン代や電気料金も高騰し、建築資材の製造・運搬コストを押し上げる要因となっているのです。
これらの要因が複合的に作用し、日本の建築業界は資材調達の困難さと価格の不安定さに直面しているのが現状です。
人材不足による労務費上昇と物流コスト上昇
建設業界では深刻な人材不足が続いており、これが労務費の上昇を引き起こしています。
高齢化による技能労働者の減少や、若年層の建設業離れがおもな要因です。
国土交通省の調査によると、建設業の就業者数は1997年のピーク時から約30%減少しています。
この人材不足は、残業の増加や賃金の上昇につながり、結果として建築コストを押し上げているのです。
特に熟練工の不足は、工事の質と効率にも影響を与えています。
また、物流業界も人手不足に直面しており、これが物流コストの上昇を招いています。ドライバーの高齢化や労働環境の厳しさから、若手の参入が減少。
さらに、eコマースの急成長による配送需要の増加も物流コスト上昇の一因に。
これらの要因が重なり、建築資材の運搬コストが上昇し、建築費用の増加につながっています。
建築と物流の2024年問題の影響
2024年問題とは、建設業と物流業において2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されることを指します。これにより、両業界への影響が以前から指摘されています。
建設業では、時間外労働が月45時間、年360時間に制限されます。
これまで長時間労働が常態化していた業界にとって、この規制は工期の長期化や人件費の増加をもたらす可能性が懸念されているのです。
また、物流業でも同様の規制が適用され、トラックドライバーの労働時間が制限されます。
これにより、配送能力の低下と輸送コストの上昇が懸念されています。
両業界の2024年問題は、建築資材の調達や建設作業のスケジュールに直接影響を与え、建築コストの上昇を加速させる要因となっているのです。
建築資材高騰はいつまで?予測される動向と対応策
建築資材の高騰は、複合的な要因が絡み合っているため、短期間での解決は困難と予測されています。
ウッドショックやアイアンショックの影響、世界情勢の不安定さ、円安傾向、そして国内の人材不足など、多くの課題が依然として継続しているからです。
専門家の見解によると、少なくとも2024年以降も高騰傾向は続く可能性が高いとされています。
特に、前述の2024年問題による労働時間規制の影響で、建設業と物流業のコスト上昇は避けられません。
この状況下での対応策として、以下が挙げられます。
- 代替材料の活用や工法の見直し
- 早期の材料調達と価格の固定化
- プレハブ工法などの効率的な建築方法の採用
- 政府の支援策や補助金の積極的な活用
- IoTやAIを活用した生産性向上とスマートホーム化による付加価値創出
これらの対策を組み合わせることで、コスト上昇の影響を最小限に抑える努力が求められています。
建築資材高騰時代の新戦略:スマートホーム化による物件価値の向上
建築資材の高騰が長期化して避けられないことから、別の角度から対策を施す必要があります。そこで注目したいのが、スマートホーム化による物件価値の向上です。
スマートホーム化とは、IoT技術やAIを活用して住宅の機能性と快適性を高める取り組みです。
具体的には、以下のような特徴があります。
これらの機能は、単に暮らしを便利にするだけではありません。
省エネによるランニングコスト削減や、ホームセキュリティ向上による安心感の提供など、多面的な価値を生み出します。
住宅に従来とは異なる付加価値を与えるスマートホーム化は、物件の魅力を高め、競争力を維持する有効な戦略といえるでしょう。
スマートホーム化で物件価値を最大化する方法
建築資材高騰の対策として挙げたスマートホーム化で、どのように物件の価値を最大化するのか、その方法を以下3つの観点で解説します。
スマートホームが実現する新たな住宅価値
スマートホームは、従来にはない新しい付加価値をもたらす次世代住宅。
その核心は、テクノロジーを活用して住宅の機能性と居住者の生活品質を大幅に向上させることにあります。
具体的には、以下のような新たな価値を提供します。
- 遠隔管理と制御:
外出先からでも家電や設備を操作できるため、生活の利便性が大幅に向上します。
- データ活用による最適化:
日々の生活データを収集・分析することで、居住環境の継続的な改善が可能になります。
- コネクティビティの向上:
多様なデバイスやサービスとの連携により、住宅が情報のハブとしての役割を果たします。
- 高度なセキュリティ:
スマートロックや監視カメラにより、遠隔での施錠確認や不審者検知が可能になり、住宅のセキュリティが飛躍的に向上します。
- 資産価値の向上:
スマート機能の搭載により、物件の魅力と市場価値が高まります。将来的な技術アップデートの容易さも、資産価値の維持に貢献します。
これらの特徴により、スマートホームは単なる居住空間を超え、生活に寄り添ったプラットフォームを創り出せるのです。
AIとIoTで実現する省エネと快適性
スマートホームにおけるAIとIoTの融合は、省エネと快適性を両立する革新的なソリューションを提供します。
具体的には以下のとおりです。
- エネルギー管理の最適化:
AIが家庭のエネルギー使用パターンを学習し、IoTデバイスを通じて各機器の稼働を最適化します。たとえば、不在時の自動節電や、電力需要のピーク時に大型家電の使用を自動で調整することが可能です。
- 快適性の向上:
AIが居住者の好みや生活リズムを学習し、IoTデバイスを通じて室温・照明・湿度などを最適な状態に自動調整します。これにより、居住者が意識することなく、常に快適な環境を維持可能です。
- 予測型メンテナンス:
AIが機器の使用状況をIoTセンサーで監視し、故障を事前に予測。適切なタイミングでのメンテナンスを提案し、機器の長寿命化と突然の故障による不便を防ぎます。
ライフステージにあわせて進化する住宅
スマートホームの革新的な特徴は、大規模なリフォームを必要とせず、居住者のライフステージに合わせて進化できることです。
従来の住宅では、ライフステージの変化に応じて大掛かりな改修工事が必要でした。
スマートホームの場合、ソフトウェアのアップデートや小規模なデバイスの追加で対応が可能です。
例えば、子育て期から高齢期まで、同じ基本構造の家で暮らし続けられます。
必要な機能やサービスを適宜追加したり、不要になった機能を無効化したりすることで、その時々のニーズに柔軟に対応できるのです。
結果として、リフォーム費用の大幅な削減と、長期的な資産価値の維持につながります。
スマートホームソリューション「eLife」が選ばれる理由
コストを抑えて住宅の付加価値を最大化するなら、リンクジャパンのスマートホームソリューション「eLife」にお任せください。
業界トップシェアの実績を誇り、さまざまな不動産価値の向上に貢献しています。
ここでは、eLifeのおもな特徴と導入効果をくわしく紹介します。
ホームIoT業界シェアNo.1
eLifeは、日本のホームIoT市場でトップシェアを誇るスマートホームソリューションです。
業界No.1の導入実績は、大手デベロッパーから中小の住宅メーカーまで幅広いお客様にご支持いただいていることの証です。
この実績が、さらなる信頼性と市場シェアの拡大につながっていると考えています。
また、導入前の企画立案からアフターフォローまで、一貫したサポートを提供する体制も強みのひとつ。
このきめ細やかなサポートにより、お客様満足度の向上と長期的な関係構築を実現しています。
さらにリンクジャパンでは、「導入がゴール」ではなく「スタート」という独自の視点で、スマートホームサービスの概念を捉えています。
このアプローチにより、単なる技術提供を超え、総合的なソリューションとしてeLifeが存在感を示しているのです。
住宅を司るHomeLinkアプリ:コンセプトは住宅のOS「HomeOS」
eLifeの中核を担うのが、スマートホーム統合アプリHomeLinkです。
HomeLinkは、住宅のオペレーティングシステム(OS)「HomeOS」というコンセプトに基づいて開発されました。
HomeLinkのおもな役割と特徴は以下のとおりです。
- 統合管理プラットフォーム:
家電や住設機器、鍵やインターホンなど、住宅内のあらゆるデバイスを一元的に管理・操作できます。
- 直感的な操作性:
複雑な設定なしで誰でも簡単に利用できるユーザーインターフェースを提供しています。
- サービス連携ハブ:
オンライン診療や家事代行など、さまざまな外部サービスとシームレスに連携し、生活をより便利にします。
- 拡張性と柔軟性:
新しい機能やサービスを必要に応じて追加できるため、住宅の機能を継続的に進化させることが可能です。
HomeLinkにより、eLifeは単なるスマートホームソリューションを超え、住宅全体をより賢く効率的に管理するシステムを実現しています。
QR-Link技術で簡単設定!誰でも使えるスマートホーム
QR-Link技術は、スマートホームの導入と利用をシンプルにする技術のひとつです。
おもな特徴は以下のとおりです。
- 簡単設定:
QRコードを読み込むだけで、IoT機器の設定が完了します。複雑な手順や専門知識は不要です。
- 即時利用:
設定後、各機器の操作画面が即座に表示され、すぐに利用を開始できます。
- セキュリティ:
入退去の際、新しい利用者がQRコードをスキャンすると、前の利用者の情報が自動的に消去されます。
- 管理の容易さ:
管理者による手動での情報消去も可能で、セキュリティ管理が容易です。
QR-Link技術により、従来のスマートホーム導入時の課題であった「設定の複雑さ」や「サポートの手間」を大幅に軽減しました。
管理者と入居者の双方のストレスを解消し、スマートホームの普及を加速させる重要な技術といえます。
多様な住宅領域に対応!柔軟なソリューション
eLifeは、さまざまな住宅領域に柔軟に対応できるソリューションであり、以下の特徴があります。
- 幅広い適用範囲:
分譲・賃貸・戸建・シニア向け住宅など、多様な住宅タイプに対応可能です。
- カスタマイズ性:
各住宅領域の特性やニーズにあわせ、機能やサービスをカスタマイズできます。
- スケーラビリティ:
小規模な物件から大規模な開発プロジェクトまで、規模に応じて拡張可能です。
- 機能の追加と更新:
ライフスタイルの変化や新技術の登場にあわせ、機能やサービスを柔軟に追加・更新できます。
- 統合ソリューション:
家電制御・エネルギー管理・セキュリティ・ヘルスケアなど、多様な機能を1つのプラットフォームで提供可能です。
この柔軟性により、eLifeは各住宅領域に最適化した付加価値を提供。
100年住宅を目指すHomeOS構想の実現に貢献しています。
この多様性と柔軟性こそが、変化する住宅市場のニーズに応える鍵だと私たちは考えています。
導入事例:eLifeが選ばれた理由
ここでは、eLifeが導入された事例の一部を紹介します。
分譲マンション:三井不動産レジデンシャル
- 専用パックを作成し、家電制御、空調自動制御、セルフセキュリティを実現
- HPや動画でのPR効果により、ショールーム来場者数が増加し、販売スピードが向上
賃貸マンション:フージャースアセットマネジメント
- 「持たない暮らし」をコンセプトに、室内設備のIoT化を実現
- オートロックや住戸の鍵もアプリで解錠可能に
- eLife導入により、相場家賃より最大1.3万円の賃料アップを達成
- 入居者アンケートでも高い満足度を獲得
戸建て住宅:ヤマダホームズ
- 国内初の取り組みとして、戸建注文住宅全棟にホームIoTプラットフォーム「HomeLink」を標準採用
- 住設機器や家電の制御から、ヤマダホールディングスグループの各種サービスまで、「暮らしまるごと」をワンアプリで実現
- 100年住宅を見据えた「アップデートできる家」として、顧客満足度向上と新たな住宅価値の創出を目指す
シニアマンション:SYLA(シーラ)
- 中古物件の付加価値向上を目的に、リノベーションとスマートホームを組み合わせ
- 「シニアテックマンション」という新しいコンセプトを創出
- 高齢者に優しい物件として高賃料での客付けを実現し、高利回りの投資物件化に成功
歴史的建造物のリノベーション:井筒屋
- 築約100年の歴史的建造物に最新のスマートホーム技術を導入
- 照明、施錠、空調などをHomeLinkアプリで一元管理
- 現代社会でも住みやすい住宅へと古民家を再生するモデルケース
このほかにも、以下のようなさまざまな分野で導入実績があります。
スマートホーム化をご検討中であれば、まずはご相談ください。
公式サイト
導入事例 – (公式)LinkJapan リンクジャパン
公式サイト
IoTスマートホームeLife 導入済み物件一覧 – (公式)LinkJapan リンクジャパン
eLifeがもたらす不動産価値の向上
eLifeは、不動産価値を多面的に向上させるソリューションです。
具体的には以下のような価値向上を実現しています。
- 最新のIoT技術を導入することで、他の物件との明確な差別化が可能
- 特に建築資材高騰の中、テクノロジーによる付加価値創出は重要な戦略
- 導入事例では、相場と比較して最大1.3万円の賃料アップを達成
- 分譲物件においても、高付加価値による販売価格の向上が可能
- スマートホーム機能が入居者や購入者の関心を引き、空室率の低下や成約率の向上につながる
- エネルギー管理機能により、長期的な運用コストを削減
- 遠隔管理機能により、管理業務の効率化も実現
- アップデート可能なシステムにより、将来的な技術革新にも柔軟に対応
- 「100年住宅」のコンセプトに沿った、持続可能な価値提供が可能
- 先進的な技術の導入により、不動産会社やデベロッパーのブランドイメージが向上
つまり、eLifeは単なる利便性向上だけでなく、不動産投資における重要な価値創造ソリューションです。
建築資材高騰の時代において、eLifeの導入は投資効果の高い戦略的選択肢といえるでしょう。
まとめ:建築資材の高騰に負けない、賢い住まいづくりを始めよう
本記事では建築資材高騰の現状から、その対策としてのスマートホーム化、そしてeLifeソリューションの特徴と導入事例について解説してきました。
建築資材の高騰が続く中、eLifeの導入は物件の差別化と付加価値向上を実現し、コスト上昇を相殺する効果的な戦略となります。
100年住宅のコンセプトのもと、住む人の人生に寄り添い、成長し続ける住まいを提供することで真の次世代住宅を実現します。
これを機会に、従来の住まいの概念を超え、建築資材高騰時代に負けない価値ある住まいづくりのためのeLife導入をご検討ください。
私たちは、お客様と共に、持続可能で魅力的な住環境の創造に貢献してまいります。