冬の寒さが本格化し、暖房器具の使用が増えるこの時期、避けて通れないのが「電気代の高騰」という課題です。特に法人・不動産オーナー様にとっては、入居者の光熱費負担を軽減しつつ、いかに物件の付加価値を高め、春の引越しシーズン(繁忙期)に向けた差別化を図るかが勝負の分かれ目となります。
リンクジャパンが開発し、このたび正式に特許(特許番号:第7782860号)として認められたスマートリモコン「eRemote AC」の技術は、こうした冬の住まいの課題を根本から解決するものです。本記事では、特許取得の背景にある独自の技術力から、不動産価値の向上、そしてエネルギー問題への貢献まで、その全貌をプロの編集者が徹底解説します。
eRemote ACが特許取得|創業から続く「住まいの課題解決」への挑戦
特許番号第7782860号の概要と認められた独自技術
リンクジャパンが創業期から心血を注いできたスマートリモコン技術が、ついに特許認可という形で公的に証明されました。今回認められた特許技術の核心は、エアコンのコンセントに直接「刺すだけ」で設置が完了し、そこから得られる電流情報や室内外の温湿度データを活用してエアコンを最適制御する仕組みにあります。
従来のスマートリモコンが単なる「赤外線の代行(遠隔操作)」に留まっていたのに対し、eRemote ACは住環境のデータをリアルタイムに取得し、エアコン稼働効率を最大化しながら無駄な電力をカットすることを目指して設計されています。この発想の原点は、創業当初から一貫して掲げてきた「住まいの課題をIoTで解決する」という強い理念にあります。
スマートホーム黎明期からの歩みとグッドデザイン賞受賞の背景
リンクジャパンの挑戦は、まだスマートホームという言葉が一般的ではなかった2017年の「eRemote Pro」発売から始まりました。ソニー銀行のクラウドファンディング第1号案件に採択され、わずか11時間で目標額を達成した当時の反響は、日本市場におけるIoTへの期待の大きさを物語っています。
その後、現場の声を反映して進化を遂げたeRemote ACは、2024年度グッドデザイン賞を受賞するまでに至りました。審査員からも、電源ケーブルを排除した直挿し構造による美観の向上と、確実な赤外線制御の両立が極めて合理的であると高く評価されました。今回の特許取得は、こうした長年の技術革新の積み重ねが結実した大きな節目といえるでしょう。
特許技術が社会を変える|仕組みによる省エネと快適性の両立
エアコンをインフラと捉える。冬の健康と家計を守るスマート化
近年のエネルギー価格高騰により、冬場の暖房費は家計やビル運営の大きな負担となっています。また、高齢者のヒートショック対策など、適切な室温管理は健康維持に直結する重要な課題です。本特許技術は、AIとIoTを駆使して空調を賢く制御することで、「省エネ」と「快適性・安全性」の両立という難題を解決します。
特許審査の過程でも、「電源口にスマートリモコンを設置する発想は極めて合理的」であり、美観と機能性を両立させている点が高く評価されました。住宅内の空調を個人の「努力」に頼るのではなく、テクノロジーによる「仕組み」として最適化することは、現代の住まいに不可欠な社会実装といえます。
住宅・不動産価値を向上させるスマートホームの新しい基準
不動産事業者にとって、冬から春にかけての入居募集時期は、物件の魅力をいかに伝えるかが重要です。eRemote ACを導入し、統合アプリ「HomeLink」によるスマートな暮らしを提供することは、競合物件との強力な差別化要因になります。
賃貸マンション全戸に本システムを備えれば、「IoT完備の物件」としての圧倒的なブランド力を構築できます。実際に、リンクジャパンのサービスを採用した物件では、周辺相場よりも家賃を維持しつつ、高い満足度を確保することに成功しています。入居者にとっては「快適で家計に優しい暮らし」が手に入り、オーナーにとっては「空室リスクの低減」が実現する、次世代の不動産経営の形です。
SDGsへの貢献|エネルギー効率の可視化と環境への優しさ

eRemote ACは、エアコンの消費電力をリアルタイムで「見える化」する機能を備えています。冬場、どの程度暖房に電力が使われているかをアプリで数値として確認できるため、ユーザーの自然な省エネ行動を促します。
これはSDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」や目標13「気候変動に具体的な対策を」の達成に大きく寄与します。後述するNTTドコモとの連携事例のように、ユーザーが意識せずとも自動で節電が行われる仕組みを構築することで、持続可能な社会の実現を加速させます。
eRemote ACが他社製品と一線を画す5つの核心的機能
コンセント直挿しのケーブルレス設計がもたらす「確実な制御」

一般的なスマートリモコンの多くはUSB電源ケーブルを使用し、棚の上などに設置されますが、eRemote ACはエアコンのコンセントに直接取り付けるプラグ一体型設計を採用しています。この設計には、単なる見た目の問題を超えた深い合理的理由があります。
第一に、エアコンと同じ高い位置に設置されるため、赤外線信号が家具などの障害物に遮られることなく、部屋全体を確実にコントロールできること。第二に、電源プラグからの給電により、電池切れやケーブルの断線といったトラブルを物理的に排除していることです。
法人向けサービスにおいて最も重要視されるのは「動作の確実性」と「メンテナンスフリー」です。eRemote ACはこの独自の物理構造によって、設置後の不具合を最小限に抑えています。設置の手間も「コンセントに刺すだけ」と極めて簡便であり、数百戸規模の物件への一括導入時にも施工工期を劇的に短縮できます。グッドデザイン賞の評価にもある通り、電源コードが不要で空間ノイズが減る利点は、美観だけでなく、入居者の故意・過失による故障リスクも低減させています。
電流センサー内蔵による電力の見える化と自動電気代算出

手のひらサイズのコンパクトな筐体の中に、精緻な電流センサーを内蔵している点もeRemote ACの特筆すべき特徴です。これにより、接続されたエアコンの稼働状況を電流値から正確に把握し、リアルタイムでの消費電力測定と電気代の自動算出を可能にしました。
エアコンの「オン/オフ」という表面的な情報だけでなく、「今どのくらいの電力を使っているか」まで把握できるスマートリモコンは国内唯一無二の製品です。このデータはクラウド経由で蓄積され、ユーザーはHomeLinkアプリでいつでもグラフとして確認できます。AIはこの電力データを学習し、無駄なフルパワー運転を抑制したり、不在時の消し忘れを電流値の変化から確実に検知してオフにしたりといった、高度なエネルギー管理を自動で行います。
従来の赤外線リモコン製品はオン/オフの「実行」はできても、その「結果(本当に消えたか、どれだけ電気を使ったか)」まではわかりませんでした。eRemote ACはこのミッシングリンクを解消し、データに基づいた合理的な空調管理を完結させます。
100V・200V両対応。業務用エアコンまでカバーする汎用性

家庭用エアコンの多くは100V電源ですが、オフィスビルや商業施設、大型の住宅では200V電源の空調設備が一般的に使用されています。eRemote ACは、この200V電源にも標準で対応しています。これにより、一般的な賃貸住宅から小規模オフィス、クリニック、福祉施設に至るまで、導入可能な範囲が飛躍的に広がりました。
電圧の違いを気にすることなく、統一されたプラットフォームでエネルギー管理ができる点は、多角的な物件を展開する事業者にとって大きなメリットです。設置場所を選ばない対応力の高さは、法人向けスマートリモコンの決定版として位置付けられています。これまでスマート化が困難だった業務用エアコンのエネルギー管理を可能にすることで、施設全体のランニングコスト削減に大きく寄与します。特にオフィスビルや介護施設では、空調費用が運営コストの大きな割合を占めるため、eRemote ACによる「仕組み化された省エネ」がもたらすROI(投資収益率)は極めて高くなります。
AI連携と拡張性。HomeLinkエコシステムが描く省エネの未来
eRemote ACは単体のリモコン機能に留まらず、統合アプリHomeLinkを通じてリンクジャパンのあらゆるスマートデバイスとシームレスに連携します。例えば、スマートロックと連動させることで、入居者が解錠した瞬間に冬の暖房をオンにし、施錠して外出した瞬間にオフにするといった、極限まで無駄を削ぎ落とした制御が可能です。
また、スマート照明やセンサー類と組み合わせることで、「無人内覧システム」の一部として、内覧予約時間だけ空調を効かせる運用も容易に構築できます。

さらに、当社のホームエネルギー最適制御プラットフォーム「eNe(エネ)」と組み合わせれば、太陽光発電の発電状況や蓄電池の残量に合わせてエアコンの出力を調整するなど、VPP(仮想発電所)を見据えた高度なエネルギーマネジメントも実現可能です。単なる家電操作の域を超え、住宅全体を一つの賢いエネルギーシステムへと変貌させる拡張性。これこそが、特許技術をベースとしたリンクジャパンのエコシステムが提供する真の価値です。
インターネットハブ機能が拓く、安定したスマートホーム基盤

eRemote ACは、単なるエアコン制御デバイスに留まりません。住まい全体のIoT機器をつなぐ、強力な「インターネットハブ」としての機能を備えています。これを実現するのが、LinkJapan独自のBLE(Bluetooth Low Energy)通信技術です。
HomeLinkアプリとペアリングされた照明、センサー、スイッチ等の各種スマートデバイスは、eRemote ACを起点としてインターネットに接続され、遠隔操作が可能になります。特筆すべきは、これらのBLE機器同士がメッシュネットワークを形成する点です。各デバイスが中継点となり相互に通信をリレーするため、1台ごとの通信距離や家の構造による電波状況に依存せず、かんたんで安定した接続環境を構築できます。
これにより、一般的なWi-Fi接続型IoT機器で課題となりがちな「接続不良」「設定の煩雑さ」「通信の不安定さ」を大幅に軽減します。さらに、eRemote ACがハブとしてBLEメッシュネットワークとクラウドを橋渡しすることで、外出先からの一括遠隔操作、物件・部屋単位での統合制御、将来的な拡張性を実現します。単なるリモコンを超え、住まいのデジタルインフラを支えるハブとして、物件価値の持続的向上と運用効率化に大きく貢献します。
| 機能項目 | eRemote AC(法人向け) | 一般的なスマートリモコン(個人向け) |
|---|---|---|
| 設置・電源 | コンセント直挿し(ケーブルレス) | USB給電(配線露出・断線リスクあり) |
| 電力モニタリング | 電流センサー内蔵で正確に計測 | 非対応(動作確認が不可能) |
| 対応電圧 | 100V / 200V 両対応 | 主に100Vのみ対応 |
| ネットワーク基盤 | BLEメッシュハブ機能(安定接続) | Wi-Fi依存(接続トラブル多) |
| エネルギーマネジメント | AIによる自動省エネ・DR対応 | スケジュール・遠隔操作のみ |
実証された成果。業界をリードする導入事例とユースケース
不動産DXの成功例|三井不動産レジデンシャル等のスマート物件
三井不動産レジデンシャル様やフージャースアセットマネジメント様では、IoT賃貸マンションに「eLife」を採用されています。eRemote ACを活用した「持たない暮らし」は入居者から高い評価を得ています。また、日本財託管理サービス様の事例では、物件差別化と家賃維持を同時に実現。リンクジャパンは、内覧会支援や動画制作といったパートナーサポートを通じ、販売現場の強力な武器を提供しています。
介護現場での環境管理|スタッフの負担軽減と高齢者の安全確保
介護施設や在宅介護では、各居室の温湿度とエアコン稼働状況をスマホから一括モニタリングできます。これにより、高齢者の熱中症リスクやヒートショックを未然に防ぎ、スタッフの巡回負荷を大幅に軽減。「技術力とアフターサポートの手厚さ」が導入の決め手となっています。
NTTドコモ連携|自動エコモードによる社会全体の省エネ加速
NTTドコモの「エコ得プログラム 自動エコモード」への対応により、電力需要が逼迫する時間帯にエアコンを自動制御し、ユーザーにdポイントを還元する仕組みを実現しました。ユーザーは意識せずとも社会全体のエネルギー安定化(デマンドレスポンス)に貢献できるのです。
出典元:NTTドコモ提携プレスリリース
パートナー企業様と共に創る「安心・快適・省エネ」な未来
営業・販売を強力に支援するLinkJapanのトータルサポート体制
東京・大阪のショールームでの実機デモや、施工会社との打ち合わせ同席、設置・設定のフォローアップまで、リンクジャパンはハードとソフトの両面で一貫してバックアップします。専門知識に不安がある事業者様でも、安心して自社商材として提案できる環境が整っています。
特許取得はゴールではなく社会実装へのスタート
eRemote ACの特許取得は、一つの通過点です。私たちの目的は、この技術を基盤として、誰もが意識せずとも「安心・快適・省エネ」を享受できる社会を創ること。スマートホームは、不動産価値を守り、人々を守り、地球環境を保護するための不可欠な社会インフラです。リンクジャパンはこれからもパートナーの皆様と共に、より良い住まいの未来を創造していきます。
ビジネスの可能性を広げるために
リンクジャパンは、法人様向けのパッケージソリューションから、個別商品の導入まで、幅広くご提案しております。
- ✅ 無料資料請求: 物件価値を高める「eLife」の詳細資料をお届けします。
- ✅ ショールーム予約: 最新のスマートホームを実際に体験いただけます。
- ✅ 個別相談: 貴社の課題に合わせた最適なプランをご提案します。




